バーやリカーショップなどで時々見掛ける「BONDED」や「BOTTLED IN BOND」とラベルに書かれたバーボン。これらの意味するところは案外知られていないのです。
これらの文字が冠されたバーボンは米国連邦政府が1897年に制定したボトルド・イン・ボンド法に基づいて製造されたことを表しています。
既にこの法律は廃止されましたが、現在でもこの法の精神に則したバーボンが製造され続けています。
現在では、以下の1,2,4の条項を満たすものをBottled In Bondとして表記しています。
ボトルド・イン・ボンド法
1897年に制定された法律。バーボンの製造に関する厳密な規定があります。
その厳しい「掟」をご紹介しましょう。
1. 単一蒸留所で蒸留された原酒のみを使用する。
一つの会社で複数の蒸留プラントを持つ会社もある。しかし、ボンデッドの決まりではこれらを混ぜてはならない。あくまで、1つの蒸留所で蒸留された原酒のみを用いることが必要である。
2. 同じ年に蒸留された原酒のみを使用する。
バーボンの蒸留はその年の秋に始まり、翌年の春に終わる。バーボン蒸留前のマッシュ(モロミ)の発酵に必要なライムストーンウォーター(ケンタッキーの石灰石層を通り抜けた湧き水)の水温が上昇する夏場は、発酵が不安定になるのである。そのため、夏にはバーボンを蒸留しない。
同じ年に蒸留された酒とは、その年の春か秋に蒸留された原酒を指す。
3. 政府管理下の保税倉庫で最低4年熟成させる。
バーボンと名乗るためには、最低2年間の熟成が必要である。ところが、ボンデッドの規定では最低4年の熟成期間が必要である。
四季がはっきりと別れ、夏冬の寒暖差の大きなケンタッキー州では、夏場には熟成が急速に進み冬場にはゆっくり進む。この様に、寒暖の差で熟成の進みが大きく変化するのである。
さらに、倉庫の天井に近い方では室温が高いため熟成が早く進み、地面に近い方では気温が低いため熟成がゆっくり進む。こうした熟成の格差を均一に馴らすため、定期的に樽の位置を定期的に入れ替えるのである。こうした作業を4回繰り返し、手間を掛けて十分に熟成される。
4. 100プルーフ(50度)で壜詰めする。
ボトルド・イン・ボンド法では100プルーフ(50度)のアルコール度数で壜詰めすることが義務づけられている。また、出荷の際に酒税を納税する。
そのため、「BONDED」(納税済み)とラベルに記されるのである。