99年ケンタッキー紀行

    9月13日、朝7時半。
    朝起きると天気は晴。相変わらず、残暑が厳しい1日になりそうな予感がし
    つつ、パッキングの最終確認をする。そうこうするうちに、時計は午前10
    時になる。そろそろ出発の時間である。

    横浜発11:30のNEXに乗るには少々早いかも知れないが、今日はスー
    ツケースを転がしつつ・・・の移動故、余裕を見て出発するつもりだった。
    で、綱島駅に通常よりも5分余計に時間がかかり到着。いきなり来た電車が
    急行だったため、さらに時間短縮。

    横浜駅着11:00。しばらく横浜駅北側の地下コンコースで昼食を買いつ
    つ、時間をつぶす。やはり暑い^^;。そう言えば、しばらく日本らしい食事
    が取れない。11:30にNEXが定刻通り横浜発。勿論、定刻通り成田空
    港着。しかし、地下の駅から地上4Fの出発ロビーまで遠い事(--;)。
    成田(特にターミナル1)に来るたびに思うのですが、世界に稀に見るクソ空
    港です。まだ羽田の方がマシです。

    ここで、ハプニング発生。てっきりNW(ノースウェスト)便だと思っていた
    ら、実はUA(ユナイテッド)利用だった事が判明。ANAのマイレージカー
    ドを持っていた私は、自宅にマイレージカードを忘れてきてしまった事を後
    悔。ANAのカードはUAに乗ってもマイレージが溜まるのです。団体用の
    チケットでも、米国内ではマイレージを付けてくれるので、持っているに越
    した事はありません。

    #ちゃんと、旅行会社から送られてきた資料には「UA852」と書かれて
    いるじゃないですか^^;。

    明治屋や立川のジェシー・ジェイムズの皆さんとVIPルームにてミーティ
    ングを済ませ、搭乗。機内が狭い(--;)。下手するとNWより狭いかも(--;)。
    機内食も美味しくない。ただ、ドリンクサービスはノースよりも良いですね。
    でも、米国の航空会社はデルタが一番好きです。機内に搭載しているバーボ
    ンがメーカーズ・マークだという事もありますが(笑)。

    13日午前10時にサンフランシスコ着。そう言えば、この時間に家を出た
    はずなんだけどなぁ、、、(笑)。

    サンフランシスコから国内線でロスへ向かう。今日の目的地はロスである。
    飛行機が1時間ほど遅れ、午後1時過ぎにロス到着。昼食と半日市内観光を
    経て(マリーナ・デル・レイ、サンタモニカ、ビバリーヒルズ、ハリウッド
    というお決まりのコース^^;)ロサンゼルス・ユニオンステーションに到着。

    実はここからAmtrakに乗り、陸路シカゴを目指すのだ。今回の旅行の目玉の
    1つである。アメリカ人も滅多に乗れないAmtrakである。貴重な体験ができ
    るかも知れない。今回乗る列車はSouthwest Chief号という、ロスからアル
    バカーキー、カンサスシティーを経由してシカゴに入る列車である。

    ところが・・・・我々の乗るはずの列車が遅れているとの事。結局ここでも
    1時間のロス。午後8時半、アムトラックが走り出す。早速ディナータイム。
    初日は、チキンのメニューをチョイス。メニューも豊富だから、飽きません。
    これで、$15.00程度であれば非常に安いです。ここでの食事は旅行代金に含
    まれています。その夜は、ロス市内のスーパーで仕入れた酒で、酒宴(笑)。

    9月14日
    朝、軽い頭痛とともに目覚めると、車窓の風景は砂漠。そして、グランド
    キャニオンを髣髴とさせるテーブルマウンテンが広がります。そう言えば、
    夜中にグランドキャニオンの横を通り過ぎたのですから、こういう風景が現
    れるのも当然です。天気は雷雨。車内で配られたUSA Todayではハリケーンの
    接近を告げる記事が1面を飾ってる^^;。この先の道程に少々不安を覚える。

    Amtrakには展望車が連結されており、車窓に広がる風景を満喫する事ができま
    す。4時間ほど走ると、アリゾナ州からニューメキシコ州に入ります。午後2
    時にアルバカーキーへ到着。ここは、インディアン保護区が近くにあるためか、
    保護区に在住するインディアンの出店がホームに並んでおります。
    アクセサリーや人形などの土産物が売られています。停車時間は30分。買い
    物をするには十分な時間です。

    アルバカーキーを過ぎた辺りから風景が変わります。高さ2mくらいのブッシュ
    が点在します。それが果てしなく広がるのです。いわゆる「地平線」という
    奴を初めて見たんです。そうしているうちに、すっかり日常の雑多な事を忘れ
    ている自分に気づくのです。結局、自分はこの地球の中で本当に小さな存在で
    ある事を思い知らされる。これからは、「もう少しゆったりと生きようかなぁ」
    とも思います。

    しかし、Amtrakの車内では、食べて景色見て酒飲んで寝るの繰り返しです。
    殆どブロイラー状態^^;。しかし、展望室にいると何組ものアメリカ人老夫婦が
    話し掛けてくる。きっと東洋人が珍しいんでしょうね。

    その中で、彼らとの親交を深めるのです。その中で、2組ほど印象に残った人
    がいました。「かつて、朝鮮戦争の時に九州に居た事があるんだよ」と日本を
    懐かしむ白髪の老紳士と、「カリフォルニアで司法関係の仕事をしていて、ス
    ペイン語の英訳を担当している」と話してくれた老夫婦です。彼らとは、かな
    りの時間、いろいろな事を話した。詳しい事は覚えていないくらい、他愛の無
    い事なのだけど、非常に楽しかった事を覚えている。

    そうするうちに、列車はコロラドの峡谷地帯を走り抜ける。野生の鹿が我々を
    出迎えてくれた。そして、山岳地帯を抜けると、果てしなく広がる牧草地帯。
    時々、牛や馬の群を発見する。
    やがて、太陽が地平線の彼方に沈んでいく。地平線に沈む太陽を見たのも初め
    てである。この沈みゆく夕日を見ながらディナータイム。今日は、ビーフのメ
    ニューをチョイス。その後、昨日の残った酒で酒宴(笑)。

    9月15日
    朝方に、列車はカンサスシティーに到着。この地域になると、車窓の風景は
    一面コーンフィールドである。収穫期を迎えた金色に輝くコーン畑が果てしな
    く続くのである。写真に収めてしまうと、この広大さに枠をはめてしまう様で
    勿体無い位である。この辺りになると、ケンタッキーの風景に似てくる。
    コーンや大豆畑の合間に、牧草地帯も見受けられます。

    すると、突然車窓にミシシッピ川が広がる。これを渡るとイリノイ州。シカゴ
    も近い。2時間後、車窓には住宅地が広がります。もう、シカゴも近い。
    午後6時過ぎ。列車は2時間遅れてシカゴに到着。

    飛行機で旅をすると、我々はアメリカという場所を点でしか意識できない。
    こうして、Amtrakで旅をする事により、連続した「面」でアメリカを感じる事
    が出来たような気がする。

    シカゴユニオンステーションは、郊外からの通勤に列車を使う人が多いせいか、
    日本のターミナル駅の様に人がごった返している。駅のホールには、アンタッ
    チャブルのクライマックス(銃撃戦)シーンで使われた階段もありました。

    マイケルジョーダンレストランで夕食を取り、シカゴ郊外のホテルへ宿泊。
    翌日の朝は早い。ホテルのバーで軽く喉を湿らせて床に就きました。

    9月16日。
    いよいよ、ケンタッキーへ向かう朝。寒さで目が覚めた。
    シカゴは、日本で言えば旭川のような気候。寒いはずである。
    ホテルのバー兼レストランで朝食。カリッカリに焼かれたとてもクリスピーな
    ベーコンがアメリカらしくて良いですね。
    朝食後、ホテルをチェックアウトしてホテルの外へ出ると、寒い。
    こりゃ、初冬の寒さです。やがてバスが到着し、一路空港へ。

    シカゴ・オヘア空港は非常に大きな空港です。大変広い空港故、早めにチェッ
    クインしておかないと、混雑して大変です。
    ここではグループチェックインは出来ないので、個人でチェックインします。
    ふと横を見ると・・・ユナイテッドのマイレージカード(しかも即時発行)の
    申込書が・・・。早速申込書に記入し、シカゴからのマイレージをプールする
    事に成功(笑)。

    Amtrak車内で飲み放題のコーヒーはとても薄いコーヒーで、濃い目のコーヒー
    になれている私は、少々参っておりました。そんな状態の私の目の前にスター
    バックスの看板が・・・。3秒後、カフェラテ・グランデをオーダーしており
    ました^^;。

    ルイビルに向かう飛行機は大変小さな飛行機で、このような小さい飛行機の経
    験が無い同行者はビビッております。日本では、JASが東京便以外の便で使用し
    ているような小さな飛行機です。

    シカゴを15分遅れて出発して約1時間後、2年ぶりのルイビル国際空港に到
    着した。バスで20分ほど走ったところにあるショッピングセンターに降ろさ
    れる。昼食&買い物タイム。ここで、私はある物を買わねばなりません。
    ケンタッキーの豊かな自然を1年間楽しむ事の出来るカレンダーが、ショッピ
    ングセンター中央に程近いブックストアで売られているのです。それを購入。

    そして、ケンタッキーのみやげ物を買う。ここで、Maker's Mark関連グッズも
    購入できます。既に蒸溜所で品切れになっているものも売っています。

    午後3時過ぎにルイビルを出発。小1時間掛けてバーズタウンに向かいます。
    バスの車窓は一面ファームが広がります。ここはサラブレッドの名産地です。
    世界のサラブレッドの8割がケンタッキー産です。ケンタッキーの名産品は、
    酒(バーボンウイスキー)、タバコ、競走馬です。こうやって書き連ねると、
    「なんだかなぁ、、、」という気分になってきます(笑)。

    バーズタウンロードを南下し、右側にWAL MARTが見えると、そこはもうバー
    ズタウンです。やがて、目前にバーズタウンのコートハウス(裁判所)が現れ
    ます。コートハウスを囲むロータリーが、街の中心部です。

    我々の宿泊するパークビューモーテルはステファン・フォスターの名曲で有
    名な、My Old Kentucky Homeの向かいにあります。モーテルと言っても、設
    備はちゃんとしたホテル並です。何故かプールもあります。

    宿に隣接し、この宿と同じ経営者が経営するカーツレストランはバーズタウ
    ンの「美味しい店」としても有名です。
    私は、ここで食べる朝食が楽しみでなりません。

    夕方、バーズタウンとJIM BEAM蒸溜所のあるクレアモントの中間くらいの場
    所にあるヒップス農場で、カントリーパーティー。実は、このパーティーは
    地元の方々が我々を歓迎するために開催してくれるパーティーです。

    私は、このパーティーで飲むバーボンが一番ケンタッキーらしい飲み方だと
    思います。この日は、ヘヴンヒル蒸溜所の方々がバーボンをサービスにやっ
    てきてくれました。まずは、軽いスナックをつまみながら、バーボンを7up
    で割った物を飲む。結構見覚えのある顔も居ます。

    そんな中で、ある人とバーボン談義で盛上がった。彼の名は、Mark Waymack。
    「The Book of Classic American Whiskeys」の著者です。
    私が彼の本を愛読している事や、日本でバーボンに関する情報を発信してい
    る事から、最近のバーボンの動向までいろいろな事を話しました。

    彼とは、その後毎晩会う事になるとは・・・(笑)。

    次に、いろいろと話をした方がJimmy Russell氏です。
    彼の事をご存知の方いらっしゃると思います。彼こそWILD TURKEYのマスター
    ディスティラなのです。2年前のティスティング&ゲイラでもお会いしてる
    が、ご夫妻出会うのは初めてです。
    実は彼とも、その後毎晩会う事になるのです。

    やがて、料理も出来上がってきた。メニューは典型的なケンタッキー料理。

    幅広のサヤインゲンとカントリーハムの細切りにポテトを煮込んだ物(ケン
    タッキー風肉じゃがとでも言いましょうか。これが美味いんです。ただ、
    他の場所ではポテトの入らない物もありました。)にローストビーフ、ガン
    ボスープ(これがまた美味。チリペッパーの効いたミネストローネを想像し
    てもらえば、そう遠くないでしょう。思わず、レシピを聞いてしまった程)
    等を堪能する。腹も満たされ気分が高揚した頃、カントリーダンスタイム
    となる。こうして、夜遅くまで楽しんだ後、モーテルに帰着。

    ヒップス農場でしっかりバーボンを堪能してしまったため、部屋では1杯
    も飲むことなく就寝。

    9月17日
    今朝はお待ちかねのカーツレストランでの朝食である。カントリーハムの
    オムレツにカリカリベーコン、朝から新鮮なミルクとジュース、コーヒー
    そして、この朝食になくてはならないコーンブレッド。このコーンブレッ
    ドは丁度スコーン程度の大きさで、何とも言えない香ばしい香りを放ちま
    す。連泊すると、次の朝はコーンブレッドがビスケットになります。
    ビスケットと言っても、日本のKFC売られているあんな馬鹿デカい物で
    は無い。それこそ、一口サイズの物なのです。

    ここで、何度も出てくる「カントリーハム」について解説します。
    ケンタッキーは豚の飼育でも有名です。バーボンの製造工程で出る穀物の
    カスは大変栄養に富み、家畜の飼育に最適です。
    こうした飼料を食べて育った豚の肉をちょっと塩気の効いたハムにします。
    丁度、スペインのハモンセラーノに近い感じです。

    このハムはケンタッキーの家庭料理には欠かせません。スーパーでも脚1
    本物が$50.00くらいで売られています。
    思わず、「買って帰りたい」と思った程です。塩分は高めなので、保存食
    としても最適です。スライスした物であれば、買って帰れそうですね。

    #という事は、スライスした物を買って来たのかも知れませんね(笑)。

    話を元に戻しましょう。
    朝食を済ませた我々が向かった先は、バーズタウンの郊外にあるMaker's
    Mark蒸溜所です。ここも2年ぶりです。ただ、一昨年の訪問時は生憎の天
    気でしたので、快晴の下のMaker's Markはまた違った表情を見せてくれま
    した。

    蒸溜所見学の前に、Bill Samuels社長によるセミナーが、蒸溜所内のゲス
    トハウスで開かれました。ここで社長は、「舌のどの部分で感じるか」と
    いう事を力説しておりました。

    酸味は舌の横で感じ、甘味は舌の先で感じる。また、苦味は舌の奥で感じ
    る。良いバーボンは舌の両脇と先で3角形が出来る状態が良い。熟成が足
    らないと舌の先に感じる甘味が足らないし、過熟成になると舌の奥の方に
    苦味が何時までも残る。

    具体的な味の比較は難しいが、舌のどこで感じたかという点での比較は
    簡単です。「こないだ飲んだ酒は、舌の奥の方で味を感じたなぁ、、、」
    とか「この酒は三角形の頂点の高さが低いなぁ、、、」といった感じで記
    憶できるのです。

    「そこが、バーボンとワインのテイスティングの違いである」と言ってお
    りました。

    また、スムーズと味が無いという違いもテイスティングサンプルを用いて
    教えておりました。スムーズなのは、ちゃんと舌のポイントで味を感じる
    ものの、渋味や刺激が少ない物だと言うのです。

    この中で、サンプルに用いた物がMaker's Markのホワイトドッグ(蒸溜直後
    のスピリッツ)、Maker's Mark2年熟成品、Maker's Mark製品、Maker's
    Mark9年熟成品、Jim Beam、Bookers、Jack Daniel、Gentleman Jackの8
    種類です。

    その後、蒸溜所の見学となった訳ですが、ここで我々は普段公開していな
    いエリアに入る事が許されました。Maker's Markの発酵工程にある、マッ
    シュタン(発酵槽)が置かれている領域です。

    サイプレス(糸杉)製のマッシュタンが置かれているエリアは一般の見学者
    も入る事が出来ます。しかし、ステンレス製のマッシュタンは公開されて
    いなかったのです。しかも、ステンレス製のマッシュタンがある事すら、
    あまり知られていません。

    Maker's Markも一部ステンレスのマッシュタンを採用しています。
    実は、マッシュタンの総数から言うと、ステンレス製のマッシュタンの割
    合が高いのです。

    その後も、バーボンの製造過程にしたがって、見学が進みます。
    最後は、おなじみのボトリングラインです。2人の女性が巧みにワックス
    をDipしていきます。

    その後、ビジターセンターでお土産を購入。ここでは、自分でワックスを
    Dipする事ができます。私も2本のボトルをDipしました。
    ゲストハウスで昼食を取った後、バーズタウンの中心部を散策する事に決
    めた私は、まずTODDY'S LIQUORS STOREに向かいます。ここはバーズタウン
    随一の品揃えを誇るリカーショップです。

    次に、バーズタウンのロータリー北側のアンティークショップを覗きます。
    ここにはアンティークボトルやグラスが並びます。その他、惹かれる家具
    も有るのですが、さすがに持ち帰る事が出来ないので、後ろ髪を引かれつ
    つ店を後にします。

    続いて、ロータリー角のドラッグストアで休憩。
    このドラッグストアは「ケンタッキーバーボン紀行」の中でも、「ソーダ
    ファウンテンの店」とし紹介されておりました。

    さらに数件の店を渡り歩き、1時間半ほどして宿に戻ります。
    この後、Bill Samuels社長宅で開かれるホームパーティーに向かう為の身
    支度を整えます。この時、先ほど蒸溜所でDipしたボトルの1本を持ちます。
    このボトルにサインをおねだりしようという目論見です。

    一昨年に来た時もそうだったのですが、Samuels社長宅への道のりは、熊で
    も出てきそうな山道とでも言いましょうか、「こんな所に、本当に家なん
    かあるのか?」と疑ってしまうほどの道を進みます。

    程なくして、ちゃんとSamuelsさんの家はありました(笑)。しかも、さすが
    は世界に名だたるMaker's Markの社長の邸宅であります。
    至る所、趣味の良いアンティークが配置され、非常にくつろげるリビングか
    らベッドルームまで見る事が出来ます。

    ウェルカムドリンクを楽しみながら、いろいろな方と歓談します。
    そこで、先ほどのWaymack氏と再会。また、Makers Mark社の方とも歓談し、
    http://www.bourbon-whiskey.com/ の読者である事が判明^^;。
    もちろん、この間にSamuels社長にサインを貰う事も成功しました。

    しばらくして、ディナータイム。ディナーを楽しんでいると、私の名前を呼
    ぶ声がする。声の方に向かうと、大きなバースデーケーキが。
    そういえば、私は旅行中に誕生日を迎えるのでした。そこで、ロウソクの火
    を吹き消す事に。そう言えば、一昨年もここでお祝いをして貰いました。

    パーティーの締めくくりに、全員にボトルがプレゼントされます。
    今回のボトルはレッドトップですが、オーバーディップした(ワックスがラ
    ベルの辺りまで垂れている)ボトルにSamuels社長がサインしたボトルです。

    その後、バーボンフェスティバルのメイン会場へ。WILD TURKEYのブースは
    全員出来上がっていえて、良い雰囲気になっております^^;。
    そこで、Jimmy Russellご夫妻に再会。Jimmy Russell氏が私の事を覚えて居
    てくれて、手招きしてブースに来るように言います。

    そこで、私も軽く・・・「ん?ここって、ドライカウンティじゃないの?」
    「まぁ、いいや・・・」と飲んでしまいました(笑)。

    その後いろいろなブースを散策しているうちに、Maker's Markのブースに掲
    げられているアンブレラに一目惚れ。思わず1本購入。
    続いて、Jim Beamのブースで買い物を済ませる。

    夜11:00前に宿に到着。この日も部屋では飲まずに就寝。

    9月18日
    今日は、Labrot&Graham蒸溜所に向かう予定になっています。
    その前の朝食であるが、この日はカーツレストランではありません。
    「バーボンフェスティバル・ブレックファースト」というイベントが開催
    されており、バーボンフェスティバルのメイン会場で朝食を取ります。

    カントリーハムにパンケーキの朝食である。ケンタッキーの朝は寒い。
    日中は日本と変わらないくらいに暖かくなる。しかし、湿気が少ないため、
    快適です。

    朝食後、会場近くのフードストアに入ります。ここで、幅広のインゲン豆
    の缶詰をゲット。これにカントリーハムがあると、例の「ケンタッキー風
    肉じゃが」を作る事が出来るからです。そして、その後TODDY'Sに向かいま
    す。ここで、同行の方がバーボンを何本か購入。そのまま徒歩で宿に戻る。

    午前10:15分ブラウンフォーマン社の坂元氏が迎えに来る。大男3人
    が乗り込むと分かり、少々驚いているようです。
    バーズタウンから車で小1時間ほどで蒸溜所に到着。蒸溜所付近に広がる
    はずのブルーグラスに輝く大地は、茶色い大地になっていました。

    ケンタッキーは5月から雨が降っておらず、緑の大地が台無しになって居
    る。蒸溜所裏のグレンズクリークも干上がってしまっているようです。

    Labrot&Graham蒸溜所は本当にきれいな蒸溜所です。
    ビジターセンターも広く、土産物のアイテムも非常にセンスが良いのです。
    しかも、季節はずれのアイテムはディスカウントで販売されているのが嬉
    しい。私はここで、ブルゾンを購入。普段であれば$89.00するものが、今
    は$68.00で購入できました。

    その後、プラントマネージャーのDave Scheurich氏の案内で蒸溜所を見学。
    デイブさんは、私のHPのトップページにヘンダーソンさんと私の3人で写っ
    ている写真がある。3人の左側の方がデイブさんである。この時の事を、
    彼は覚えていてくれた。「覚えているか?」と聞いたら「一緒に踊ったじゃ
    ないか!」と返されてしまいました(笑)。

    97年以降WOODFORD RESERVEが予想以上の売れ行きを見せたため、蒸溜施設
    をもう1ライン増やし、蒸溜量を倍にする予定だそうです。

    今回は、じっくり蒸溜所を回る事が出来ました。この日は、日差しが強い
    割には涼しく、蒸溜施設内部も快適でした。なんでも、1ヶ月ほど前に細
    川元首相もこの蒸溜所を訪れたらしいのですが、猛暑のため大変だったと、
    デイブさんは話してくれました。

    ポットスチルの前に来た時に、WOODFORD REESRVEのホワイトドッグをテイ
    スティングする事ができました。昨日飲んだMaker's Markのホワイトドッ
    グよりも、明確に「穀物の甘味」を感じます。おそらくポットスチルの効
    果でしょう。この味を出したくてリンカーンヘンダーソン氏はポットスチ
    ルを選んだと聞いています。

    ウェアハウスに入ると、最初に世に出るであろう7樽のある場所へ案内さ
    れた。おそらく、あと1〜2年ほどでこの樽が世に出る事になるでしょう。
    私もその時が楽しみでなりません。

    ウェアハウスとボトリングラインの棟の間に、古びた蒸溜器が置かれてい
    ます。これは、ジャックダニエル蒸溜所のものらしいのですが、ジャック
    ダニエル蒸溜所は、蒸溜業者番号を2つ持っていて、そのうちの1つを維
    持するために、この蒸溜器が必要との事でした。

    帰りは、デイブさんの車で帰る事になりました。助手席には奥さんも同乗
    しています。帰りの車の中で、デイブさんとヘンダーソンさんが来月、来
    日されるという話を聞かされました。そこで、「日本は初めて」というデ
    イブさんご夫妻に即興的に「日本語講座」が始まってしまいました。
    そして、東京都内で再会する約束を交わした頃、車はバーズタウンに到着
    したのです。

    車はバーボンフェスティバル・メイン会場であるスポルディングホール近
    くの駐車場につきました。この後のオークションを見学するためです。
    もちろん、オークションに参加しても構わないのですが、アンティークボ
    トルの収集はしていないので、参加せずに見るだけにしておきました。

    結局、ボトルの値段を吊り上げるのは日本人です。しかも、その顔ぶれが
    見覚えのある顔ぶれであるから、何とも複雑な心境です。

    20分ほどで会場を立ち去り、オスカーゲッツミュージアムを見学。
    実は、オークション会場のある建物の1Fがオスカーゲッツミュージアム
    になっているのです。ここには、バートン社創設者であるオスカーゲッツ
    氏の、バーボンに関する貴重なコレクションが展示されています。

    外に出ると、バーボンフェスティバルのメイン会場。再び各ブースを回り
    ます。今回は何も買わず宿に帰還^^;。

    宿に帰るとシャワーを浴び、正装する。今日の夕方に開催されるTasting
    & GALAは正装のパーティーである。入場料は$100.00である。

    ケンタッキーに住む人たちが1度の食事に$30.00以上掛ける事はまず無い。
    $30.00以上の食事をとる場合、大抵正装をして食事を取るのだ。
    そんな地元の人たちにとっても今日は年に一度の特別な日。会場には1 000
    人近い人が集うのだ。

    各ブースを足しげく回る。L&Gのブースにはデイブさんに加え、ヘンダーソ
    ンさんもいらっしゃった。「サカイさん、良く来てくれたねぇ、、。まずは
    飲んでいってよ」とヘンダーソンさんが自らL&Gをサーブしてくれた。

    さすがに、アロマの神様リンカーン・ヘンダーソン氏が自ら注いでくれた酒
    を残すわけにはいかない。普通なら、1口含んで、吐き器に捨ててしまうの
    だが、これだけは全て飲み干した。

    当然ながら、WILD TURKEYのブースにはJimmy Russell氏が居た。またもや、
    手招きされてレアブリードを自らサーブしてくれた。これも残すわけにはい
    かない^^;。

    今度は、Maker's MarkのブースでSamuels氏に捕まる。ここでも・・・。
    本来、テイスティングのはずが、なみなみと注がれたバーボンを3杯飲む事
    になってしまったのだ。
    ここで、Waymack氏に再会(笑)。「The Book of Classic American Whiskeys」
    の日本語版を出す際には監修をやってくれという話になり、少々ビビる^^;。

    その後、全ての蒸溜所を回り、20個以上のグラスを入手。残念ながら、
    JIM BEAMのグラスは宿に戻る途中で全て割れてしまった。結局、19個のグ
    ラスを持ち帰る事となった。

    この中で、注目すべき事柄は、オールドリップ・ヴァンウィンクルがブース
    を出していた事と、エンシェント・エイジが「Buffalo Trace」という新銘
    柄を持ち出してきた事である。味わいは、ややBlanton's寄りの重厚な味わ
    いのある酒である。

    オールドリップ・ヴァンウィンクルはUDスティッツェル蒸溜所で生産されて
    いる製品。今では操業を停止しているにも関わらず、ブースを出したという
    事は、今後UDが力を入れていくという意志表示にも取れる。

    そう言えば、UDはバーンハイム蒸溜所の操業を停止したそうだ。
    現在、I.W. HARPERは何故かブラウンフォーマン社で生産していると、前出
    の坂元氏から聞いた。

    ディナータイムでは、Booker Noe氏にご挨拶。一緒に写真を撮って貰う。
    その後のダンスタイムでは、Nancy Samuels(Bill Samuels夫人)と踊るとい
    う暴挙にでる。しかし、彼女は快く引き受けてくれた。

    帰り際、一昨年L&G蒸溜所へ連れて行ってくれたラリー・コンブス氏に再会。
    一昨年は貧弱な英語力が災いして、殆ど会話できなかったのだが、今回は
    多少なら話せる。一昨年言いそびれた感謝の気持ちを言葉の限りを尽くして
    表す。おかげで、しばらくの間いろいろと話す事が出来た。
    最後に、一緒に写真を撮り握手を交わした。

    夜11:00宿に戻る。明日の朝は早い。最後のパッキングをして就寝。

    9月19目〜9月20日
    朝早く、ルイビル国際空港へ着く。チェックインを済ませ、ゲート近くの売店
    でMaker's Markの限定品のシガーを発見。しかし、手持ちの残高の関係で購
    入を断念。そうしたら、明治屋の方が買い占めておりました^^;。

    途中シカゴで乗り換え。ここで、機内食がまずかった時に避難用として、
    Wrapsを購入。そうそう。Wrapsはこれくらいでかくなきゃ。丁度、500mlの
    ドリンクの缶ほどの大きさのWrapsを手にして搭乗。
    買っておいて良かったです。

    しかし、帰国便は結構サービスが良かったです。途中で、「赤いきつね」が
    出てきた時には思わず笑ってしまいましたが、塩コショウ及び、グレービー
    の味ばっかりであった食生活の中で、久々の「醤油味」は嬉しかったです。

    時差ボケ対策でコーヒーを無理やり飲んでました。
    ユナイテッドの機内でサービスされるコーヒーはスターバックスだったんで
    すね(笑)。帰国時に初めて気づきました(笑)。

    その上、キャプテンのアナウンスの中で「今日、お誕生日を迎えられた方が
    いらっしゃいます」というアナウンスがあり、その後コックピットへ通され
    たのだ。ますます、上機嫌になってしまいました。

    帰国便は約40分遅れで成田に到着。日本到着第一声は「う〜。暑ぅ〜。」
    でした。入国審査と税関申告を終えて、解散。

    NEXで横浜まで帰宅。そのご東急の乗換えが大変だった事(;_;)。
    綱島駅もエスカレーター無し(--;)。ヘトヘトの状態で綱島駅に着くものの、
    タクシー1台に乗車拒否を食らう。乗ったタクシーの運転手もすごく無愛想。
    「日本って最低の国!」そう思わずにいられない。
    アメリカ南部の優しい人情に触れた直後だったせいか、余計そう感じます。

    今回は、一昨年の旅に比べ、ゆったりとした気分で楽しめたように思います。
    変な使命感とかもありませんでしたし。
    今日からは、来年行くための資金作りをしなければなりません。
    なぜなら、ケンタッキーで暖かく私たちを迎えてくれた人たちに、「また来
    年会いましょう!」と言って帰ってきたからである。


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